「あめこうじ」の開発
秋田県は麹文化県と言ってよいほど麹を利用した多数の伝統的発酵食品があります。この秋田の麹文化をさらに全国に広めることができるように、秋田県総合食品研究センターでは、独自の方法を用いて平成22年から4年間、麹菌開発に取り組みました。その結果、甘味が強く、すっきりとした味わいを特長とする新しいタイプの麹菌を開発することができました。秋田県ではこの麹に「あめこうじ」という愛称を付け、ロゴマークも制定し、麹の活用と新商品開発の支援を行っています。
「あめこうじ」の特長
- あめこうじのもととなった親株は吟醸酒用麹菌です。そこから生まれた「あめこうじ」は褐変性(チロシナーゼ活性)が従来の麹より低くなっています。
- あめこうじで、甘酒を作った場合、従来の白色系麹の甘酒と比較すると、甘味が強く(糖度を示すBrix%が15~20%高い)、すっきりした味(アミノ酸量が20~30%低い)という結果でした。
- また、官能試験でも「あめこうじ」による甘酒は、「甘味は強い」、「すっきりとした味わい」との評価が得られたことから、漬物など麹が昔から使用されている加工食品に留まらず、甘味素材としてお菓子などへも応用できる優れた麹であることがわかりました。
「あめこうじ」ご利用上の留意点
- 「あめこうじ」の製造販売は、秋田県総合食品研究センターが制定した麹の品質基準に合格した秋田県内麹製造企業だけが行っています。
- 「あめこうじ」はH27年、種麹メーカーである秋田今野商店(TEL0187-75-1250)と共同で菌株特許を取得しています。(特許第5803009号)詳細については、秋田県総合食品研究センター(TEL:018-888-2000)にお問い合わせください。